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2.開発経緯
このような関係から、金属繊維の用途の一つとして、当社でも静電気対策市場のニーズを探ったところ、既にイオン式の除電装置や自己放電式の除電器等、さまざまなタイプの静電気対策用装置や部材が販売されているにも関わらず、依然として静電気に悩むユーザーが多いことが分かりました。そのようなユーザーの声は、以下のようにまとめられます。
1.
印刷、包装、プラスチック加工業者や大量の粉体等を扱う工場の現場において静電気に悩まされている。
2.
イオン式の除電装置は高価なため、その効果を検証する必要があり、どうしても導入に慎重になってしまう。
3.
従来の自己放電式の除電ブラシはイオン式除電装置に比べれば安価だが、取り付けに制約があり、簡単に既存の環境・設備に設置できない。
4.
メーカーの勧める静電気対策をしたが、思ったほど効果が出ず、導入コストが無駄になった。
5.
静電気に対して技術的に詳しくないので、その対策を専門科に任せたいが、その反面、そのコンサルタント費用も含めそれにかかる費用は極力抑えたい。
上記の点より、非常に安価で、しかも簡単に使用・設置ができる静電気対策用品があれば、ユーザーも気軽にテストができ、テストした結果、その効果が確認できれば本格的に使用してもらえると考えました。
これをもう一度整理すると、以下の特徴を持つ商品であれば良いことになります。
1.
従来の自己放電式除電ブラシよりもかなり安価なこと
2.
従来の自己放電式除電ブラシと同等以上の性能を有すること
3.
既に稼動している機器等や作業環境内に簡単に取り付けられること
そこで、べカルト社が販売していた、ポリエステルとステンレス繊維の混紡糸「ベキノックスBK50」をベースに、直径1.6mmの編紐「ベキスタット」を作りました。そしてその除電性能を、一般的に流通しているステンレス繊維を使用した従来の自己放電式除電ブラシ(アルミフレーム製、全長300mm、厚み1.7mm、ブラシ長さ30mm、ステンレス繊維12μm・100フィラメント、0.8mmピッチ)と比較してみました。
なお、この比較テストは、テスト方法も含めて、社団法人産業技術協会へ依頼しました。その試験方法および試験結果を表1に示します。ベキスタットには除電ブラシの約10倍の有効除電電流が流れています。これは、言い換えれば帯電物からすばやく且つ沢山の静電気を逃がしていることになります。
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表1
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試 料
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有効除電電流(μA/cm)*
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初期値
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安定値
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ベキスタットTM
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NO1
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0.32
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0.10
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NO2
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0.33
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0.11
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除電ブラシ
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0.02
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0.01
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<社団法人産業安全協会による試験結果>
ベキスタットの優れた除電特性
社団法人 産業安全協会において、一般的な除電ブラシとの比較性能試験を行ったところ、約10倍以上の有効除電電流を有する結果が得られ(上表)、その優れた放電効率が実証されました。
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*
有効除電電流:試料と対抗電極間の距離を2±0.2cmとし、対抗電極へー5kV 印可した時に、試料1cm当りについて得られる除電電流の値。
この結果から、ベキスタットが自己放電式除電部材として非常に優れていることが確認されました。これは、ベキスタットの編紐表面にまんべんなく産毛のように突起した、直径6.5μmの微細なステンレス繊維を介するコロナ放電効果によるものであると考えられます。
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